Ⅱ期の矯正治療
小児矯正は、Ⅰ期治療とⅡ期治療といった2段階の治療時期に分けられます。「Ⅰ期で土台を作り」、「Ⅱ期で細かな乱れを整える」を2段階で行うイメージです。この点が大人矯正と大きく異なります。ただし、Ⅱ期治療で行うことは、いわゆるおとな矯正で行
う歯列矯正と同じです。
Ⅱ期治療は、永久歯が生え揃ってから開始します。永久歯が生え揃うのは、第2大臼歯が萌出する頃の、中学生後半から高校入学頃が目安で、それ以降にお子様の成長やお口の状態を診ながら、適切なタイミングで開始します。
※Ⅰ期治療を受け、歯が綺麗に並ぶ十分なスペースが確保できたことで、Ⅱ期治療が不要になるケースもあります
また、Ⅱ期治療は小児矯正の一環として行われるものですが、歯列矯正自体は、何歳になっても始められます。
当院のⅡ期矯正治療
永久歯列に改善点がある場合、固定式または取り外し式の矯正装置を使って矯正します。
先にⅠ期治療をしておくことで、永久歯が不正な位置から生えることなく、おおよそ正しく並ぶようになるので、Ⅱ期治療では永久歯の抜歯をせずに歯並びを整えられる可能性が高くなります。
経過観察により顎骨の成長が順調である場合や、小学校高学年から中学生(12~14歳)で矯正を始める場合は、1期治療なしで矯正治療を始めることもあります。(この場合は大人矯正の料金です)
Ⅱ期治療の治療期間は症状により異なりますが、おおむね1~3年程度を見込んでいます。
矯正治療で使う装置
マルチブラケット
歯の表面に歯科用接着剤でブラケットという器具を貼り付け、その溝にアーチワイヤーを通して3次元的に歯を移動させる装置。ブラケットには金属製のもののほか、目立ちにくいセラミックやプラスチックなど、さまざまな材質があります。また、歯の裏側につける「表からは見えない」装置も。いずれも、自分で取り外しはできません。
アライナー(マウスピース)
弾力性のある薄い透明なプラスチックでできたマウスピース状の装置。従来のワイヤーを使用する矯正治療よりも目立ちにくく、不快感・異物感が少ないのが特徴です。
クワドヘリックス・リンガルアーチなど固定装置
ヘッドギア・チンキャップ等顎外固定装置
クワドヘリックス・リンガルアーチは歯の裏側につける、固定式の装置です。前歯や奥歯のコントロール、歯列拡大をはかります。ヘッドギア・チンキャップは反対咬合の場合の上下のあごの位置のコントロールに使用される「かぶる」装置です。
アンカースクリュー
アンカースクリューというネジを顎の骨に植え込み、それを固定源として歯を移動していく新しい治療法です。この治療法は、世界的に普及が進んでいる方法です。従来からの矯正方法では、動かしたくない歯にまで矯正力が加わることで望まない方向に歯が動くということがありましたが、アンカースクリューで、より理想的に歯に矯正力を加えることができるようになり、今までは難しいとされていた歯の動きが可能になり、対応できる症例の幅が広がりました。
治療の流れ
カウンセリング
STEP 01カウンセリング
お子様のお口の状態を拝見し、おおまかな傾向と治療方法の説明や類似する症例のご紹介、当院の矯正治療についてや目安となる費用などお伝えします。
ご希望者様には、セットアップ模型(歯型の模型)による簡易診断
ご希望の患者様には、検査に進む前にセットアップ模型を作成し最終型のシミュレーションを行い、
ご相談段階でのより詳しい診断をさせていただきます。
精密検査~診断
STEP 02精密検査
精密な症例診断をするために必要なデータや資料を採得します。レントゲン撮影・歯の型どり・写真撮影を行います。当院は、3次元の立体的な撮影ができる歯科用CTと頭部のレントゲン撮影ができるセファロの両方を導入しているので、大学病院に足を運んで撮影する手間はありません。
STEP 03分析
精密検査の結果をもとに分析を行います。診断までには、3~4週間程度のお時間をいただきます。
STEP 04診断
データ分析・診断資料をもとに、患者さんの現状と今後の治療方針をご説明します。
カウンセリングで伺った患者さまのご要望をふまえた治療計画をいくつかご提案し、それぞれについて治療方針・期間・メリット・デメリット・費用などをご説明します。
分からないことがありましたら何でもお尋ねください。
治療開始
STEP 05矯正治療スタート
矯正治療しながらお口のケアをトータルで管理。
最初の装置を装着し、その後は1か月に1回のペースでご来院いただきます。矯正治療中は歯磨きが行き届きにくく、虫歯や歯周病になりやすい状態になります。通院中は、クリーニング、虫歯チェック、歯磨き指導も定期的に行っていきます。虫歯や歯茎に問題があった場合は、当院で早めの治療が可能です(別料金・保険適用可能)。
保定期間
STEP 06保定期間
歯の移動が完了し、理想の位置に揃ったら動的矯正期間は終了します。
移動したばかりの歯は元に戻ろうとするため、安定するまで保定期間を設けます。
矯正装置を取り外し、治療完了後の歯の位置をキープし安定させるために、歯型を取って、取り外し可能な保定装置(リテーナー)を作成します。前歯に取り外ししないワイヤーリテーナーをつける場合もあります。
取り外し可能な保定装置(リテーナー)を装着し、歯並びを安定させていきます。
3~6か月に1度ご来院いただき、経過観察を行っています。なお、保定に必要な期間は、少なくとも、動的矯正期間と同等といわれています。
治療完了
STEP 07治療完了
歯の安定が確認されたら、矯正治療が完全に終了します。
使用する装置
- マイオブレース、EFラインなどMFT関連装置
費用目安と各種料金
内容 | 費用(税別) |
---|---|
相談・カウンセリング(2回まで) | 無料 |
相談・カウンセリング(3回目~) | 5,000円 |
簡易診断用セットアップ模型作成 | 10,000円 |
検査料(診断用模型印象採得、顔貌写真、口腔内写真、パノラマX線写真、セファロX線写真、等分析のための資料採得) | 25,000円 |
分析・診断料(検査結果を分析し、治療計画を立てる) | 25,000円 |
子どもの矯正治療(Ⅱ期) (他院でⅠ期治療を受けられた方もどうぞご相談ください) |
350,000~500,000円 |
調整料(歯を動かしている(動的治療中の)方) | 5,000円/月 |
観察料(保定になった方) | 3,000円/回 |
ブラケット再装着料(脱離時、位置修正時) | 1,000円/個 |
リテーナー破損修理(顎外固定装置含む) リテーナー紛失 |
10,000円/個~ 10,000~25,000円/個 |
保定装置(上下で) | 30,000~50,000円 |
お支払い方法
現金
当院受付でお支払い
各種クレジットカード
各種クレジットカードがご利用いただけます。
銀行振込
当院指定の口座へお振込み
※お振込み手数料は患者様ご負担となります
デンタルローン
以下のサイトからお申込みいただけます。
「アプラスデンタルローン」
https://www.aplus.co.jp/go/d/